大分県の文化財は平成25年3月15日付で国宝:4件を含む国指定・選定:165件,県指定:718件が登録され、種別も有形・無形を含め多岐にわたっています。両指定件数を合わせると全国でも、13番目に位置します。また、宝塔,板碑,石橋,磨崖仏など石造文化財が多いことが県内の特徴といえます。ちなみに県内の国宝は、富貴寺大堂(豊後高田市),宇佐神宮本殿・孔雀文磬(宇佐市),臼杵磨崖仏(臼杵市)です。
大分県は全国でも有数の磨崖仏密集地です。とくに臼杵磨崖仏は、平成7年6月15日に磨崖仏で唯一の国宝に指定されました。県内の磨崖仏は県北部では主に凝灰角礫岩や安山岩に薄肉彫,浮彫で刻まれ県中・南部は主に凝灰岩に厚肉彫,丸彫で刻まれているのが特徴です。さらに県内の分布域を大別すると「国東半島」,「大分平野周辺」「大野川流域」となります。
別府市立鶴見台中学校教諭
山路 康弘
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